競技結果とプロトコル
【ペア】
1. 須崎海羽&木原龍一 160.71 --> 平昌五輪、世界選手権、四大陸選手権
2. 橋成美&柴田 嶺 143.93 --> 四大陸選手権
3. 三浦璃来&市橋翔哉 140.76 --> 四大陸選手権、世界ジュニア選手権
※青字はジュニア選手
須藤澄玲&フランシス・ブードロー=オデ組が須藤選手の体調不良と調整不足を理由に欠場したため、全三組の争いとなった。
SPは会場で観ることができた。須崎海羽&木原龍一組は順調に実力をつけているように見えた。ペアコンビネーションスピンの逆回転がなくなっていたが、回転速度が上がらずレベルに繋がらないと判断したのだろう(NHK杯ではレベル2、今回はレベル4)。SPでは橋成美&柴田嶺組をジュニアの三浦璃来&市橋翔哉組が上回ったので、橋&柴田組には厳しい結果になることを予想した。
しかしFSでは橋&柴田組が逆転して2位に入った。放送を観たら、クリーンとまではいかないものの彼ら比でSBSジャンプやスロージャンプが決まったのが大きかったようだ。二人ともスケーティング技術が高く柔軟性があって身体のラインが美しいので、リフトやコレオグラフィックシークエンスのスパイラルでは見応えがあり、いかにもペアらしい雰囲気を醸し出していた。
一方三浦&市橋組は全体的に動きが硬く、特に一橋選手の身体が動いていないように見えた。怪我でもしていなければいいがと思ったが、演技後のインタビューから察するに、初めてのシニアの全日本で更に五輪出場枠を意識したあまり、緊張に負けてしまったらしい。こんなに厳しい表情の一橋選手の表情を見たのは初めてだったし、三浦選手も質問に答えようにも言葉が見つけられないでいた。これも必要な経験だったのかもしれない。昨季の四大陸選手権の須崎&木原組を思い出す。(FSで冒頭のSBSジャンプに失敗した後、動揺して演技全体が崩壊してしまった。)
その須崎&木原組はSP後のインタビューで、「二人とも硬くなっていたけれど、それでもやってきたことを出せた」と言っていた。やはり実戦経験を積むのは(失敗も含めて)大事なんだなと思った。また、今季は試合が少なかったため試合慣れしていなかったとも言っていた。8月上旬のAsian Open Trophyから11月上旬のNHK杯までまったく試合がなかった。Challenger SeriesのU.S. International Classicあたりに出してあげればよかったのに。NHK杯で見た時、FSの演技中木原選手は柔らかく良い表情を作れていると思った。技術面が整ってきたのでようやく演技に気を配るだけの余裕がでてきたのかなと。一方、須選手の表情は終始緊張でこわばったままだった(^_^;)。今回の全日本では須選手の表情からわずかながら余裕が見られたような気がした。
【アイスダンス】
1. 村元哉中&クリス・リード 166.45 -->平昌五輪、世界選手権、四大陸選手権
2. 小松原美里&ティモシー・コレト 149.47 --> 四大陸選手権
3. 深瀬理香子&立野在 130.27 -->四大陸選手権
4. 折原裕香&森望 113.89
5. 飯田澪&石橋健太 86.32
世界ジュニア選手権への派遣選手は現時点では発表されていない。全日本ジュニアチャンピオンの矢島榛乃&嶋崎大暉組を含め、国際大会出場経験を持つカップルがないため、世界ジュニア出場に必要なTESを持つカップルがいない。
アイスダンスの場合国内大会でのレベル判定が国際大会よりも甘めだったりすることもあるので、得点はあくまで参考程度に見ている。上位三組は四大陸選手権に出るので、そこで改めて比較したいと思う。
SDで深瀬理香子&立野在組と折原裕香&森望組の差があまりなかったので驚いたが、深瀬&立野組のインタビューによると大きなミスがあったらしい(プロトコルによるとツイズルとパターンダンス?)。しかしFDは会心の演技ができたようだ。
そんな深瀬&立野組とは対照的に、折原&森組はSDの出来はよかったもののFDでミスが出たらしく、演技後のインタビューでは悔しそうだった。今後については、スポンサーも見つかっていないのでわかないが、自分達は続けたいとのこと。どこかスポンサーみつからないかなあ。またクラウドファンディングをやったらスケオタは喜んで財布のひもを緩めると思うのだが。
折原&森組と飯田澪&石橋健太組のFDをフィギュアスケートTVで放送してくれないだろうか。
今後の主要国際大会の日程
1月23~28日 四大陸選手権(台湾 台北)
2月 9~12日 冬季オリンピック・団体戦(韓国 平昌)
2月14~23日 冬季オリンピック・個人戦(韓国 平昌)
3月 5~11日 世界ジュニア選手権(ブルガリア ソフィア)
3月19~25日 世界選手権(イタリア ミラノ)
(もう一回つづく。)